「健康」とは、単に身体的に状態が良いことではなく、こころ、精神を含めて良好な状態のことです。当診療所では病気だけを診るのではなく、病気を患っている「人」を診るように心がけています。治療についても薬物治療だけでなく、個々の生活環境、価値観を大切した予防を提案し、病気との付き合い方を一緒に考えて行きたいと思っています。つまり、画一的に治療するのではなく、より個々の病状や想いに配慮したテーラーメイドの治療ができるように心がけています。
診療に関しては、複数医師による診療体制を整えることで様々な視点から患者さんの「健康」を多角的にサポートできるようにしています。また、診療所は身近な「よろず健康相談所」であると同時に、最先端医療の入口でなければならないと考えています。高度な検査や専門医によるアドバイスを受けるために、東御市民病院、小諸医療センター、佐久医療センター、佐久総合病院、浅間総合病院、上田医療センターなどの周辺医療機関と連携して、最先端の医療を提供できるよう努めております。
在宅での療養を希望される患者さんには、診療所の医師や看護師に加え、東御市内外の訪問看護ステーションやケアマネージメントセンター、デイサービス、ヘルパーステーション、特別養護老人ホームなどの多職種スタッフと連携して、要介護になっても安心して住み慣れた場所で暮らし続けることのできる東御市を目指しています。
自立した生活を損なう運動器疾患や転倒を予防するために、「身体教育医学研究所(しんたい)」と協力して住民の方々の健脚度測定(身体機能)や健康運動指導をサポートし、特に膝や腰に問題のある方に対しては、整形外科医師による適切な評価をした後に高齢者でも安心して行える運動を提供していきます。
研究面では、食欲不振の患者様が亜鉛を投与することにより健康になった経験から、北御牧村1,431名、東御市1,773名、長野県下七国保診療所851名の住民の皆様のご協力を得て、全国で初めて、高齢者の20~30%に亜鉛不足が存在することを明らかにしました。また、最近も地域の皆様の協力を得て、身体教育医学研究所と共に大手企業などと様々な共同試験を行なっています。こういった地域に根ざした研究の結果を東御市の住民や全世界に還元できる様に努めています。