肩こりは危険信号?(3)-肩の痛み[肩腱板損傷]
肩腱板損傷
- ちょっと重傷な疾患で、上腕骨と肩峰の間に肩腱板が挟まれ損傷して、ひどい場合には穴が開いた状態となっている。
特に棘上筋腱が損傷しやすい - 肩を上げる時に痛みが生じるが、上まで上げてしまうと痛みが軽くなる
- ブドウ園などで肩を上げて作業している人に多い
※肩腱板とは
肩甲骨と上腕骨をつなぐ4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)の腱の総称。これらの筋肉の腱部分が集まり、肩関節全体を包み込み、板状に見えるため、腱板と呼んでいる。
診断・検査
- 診察
肩が挙上できるか、挙上時に肩峰の下で軋轢音があるかなど ※1 - MRI検査の画像 ※2
腱板の断裂部が白く映る(切れた隙間の所に水がたまり、そこが白く映る)
肩挙上試験()
※2 MRI検査の画像(棘上筋腱完全断裂の断面画像)
棘上筋(黄色い点線部分)腱がAの位置で断裂し、棘上筋がBの位置まで引っ張られている状態。隙間になったA↔B間(点滅している部分)に水がたまり、そこがMRI画像では白く映っている。
治療
- ヒアルロン酸の関節注射 ※3
ヒアルロン酸は関節の中で、潤滑油やクッションの役割をはたしている。減少したヒアルロン酸を関節注射により直接補充することで、痛みや炎症を抑える効果が期待できる。 - インナーマッスル訓練 ※4
- 手術で断裂部分を縫合する
運動等に関しては、医師の診察を受けた上で、医師または理学療法士の指示により、適切に行ってください。